d-5-8.賢者パラシャラの占星術 Chapter29 強さの評価15-17

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KNラオ著清水俊介訳

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※ブリハットパラシャラホーラシャストラはブログ記事のタイトルとして長すぎるので、賢者パラシャラの占星術と表示させていただくことにしました。

15-17 アヤナバラ：アヤナバラを計算するために、45、33、12の3つのカンダがあります。惑星にアヤナムシャを加えてブジャを求めます。ブジャの星座に対応する数字をブジャに追加します。次にブジャの度数などに残りのカンダのうち大きい方に対応する数字を掛け、30で割ります。商の度数などを先ほど得た合計に追加し、度数などに変換します。30を超える場合は星座などに変換します。土星と月が天秤座以降で始まる6つの星座にある場合は、3つの星座に追加します。そして、牡羊座などで始まる 6つの星座にある場合は、前の結果が 3つの星座から減算されます。太陽、火星、木星、金星が牡羊座以降で始まる6つの星座にある場合は、前に得た合計に 3つの星座を追加します。そして、天秤座以降の6つの星座にある場合は、そこから3つの星座を引きます。水星が牡羊座以降の6 つの星座、または天秤座以降の6つの星座にある場合は、常に3つの星座を足します。このようにして得られた星座などは、度数などに変換されます。これらの度数などは3で割られ、こうして得られた商がアヤナバラになります。

用語

アヤナバラ：惑星の経度を元に算出される力
アヤナムシャ：歳差
ブジャ：経度
カンダ：両刃の直剣のことですがその役割から無知のベールを切り裂く知恵としての意味合いがあるようです

解説

アヤナバラは赤緯（北緯南緯）と熱帯黄道帯（経度）に則って導き出されます。つまり、アヤナムシャを無視する必要があります。
赤緯において、月と土星は南半球側で強く、太陽、火星、木星、金星は北半球側で強くなります。水星は、北南どちら側に位置していても強いという点で特別な役割を果たしています。その意味でも水星はやはり中立星なのです。
経度において、すべての惑星（水星を含む）は、春分点付近で中程度のアヤナバラを持ちます。
ごく簡単に言えば、月と土星は、山羊座0度付近で最大のアヤナバラ (60ヴィルパ) を持ち、蟹座0度では0になります。
太陽、火星、木星、金星は蟹座0度付近で最大のアヤナバラ (60ヴィルパ)を持ち、山羊座0度では0になります。
水星は蟹座0度と山羊座0度付近で最大のアヤナバラ(60ヴィルパ)を持ちます。

次回は

d-5-8.賢者パラシャラの占星術 Chapter29 強さの評価18～

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※当ブログでのパラシャラホーラシャストラは、サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、お読みいただければ幸いです。

尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

ではこのブログ記事は必要ないのではないかと疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。残念ながら必要です。それは下記書物をお読みいただければご理解いただけるでしょう。