a-7-9.分割図

スポンサーリンク
インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

インド式占星術では、出生図だけで問題を特定・疑問の解消を出来ない場合に分割図を使います。現地の言葉でヴァルガ(Varga)と呼びます。インド式占星術では出生図と15の分割図を合わせて全部で16の図を利用することができます。最初に分割図の一覧を見てみましょう。左から分割図の名称、分割数、略称(DIVISIONのDと分割数)、使い道(分割図から読み取れる内容)となります。

表の最初にあるラーシは出生時の星の配置図(クンダリー)です。各星座がそのまま使われるので分割数は1となります。二番目にホーラとあります。今回はホーラを元に分割図の作り方を説明します。予めお話ししておきますが、難しいと気後れする必要はありません。現在は全てコンピュータソフトが作成してくれるので自らが分割図を作る必要はなく、ただ読めさえすれば良いのです。さて、ホーラについては1つが30度の星座をそれぞれ15度ずつ、二つに分割して再構成した図となります。例えば牡羊座の最初の15度は太陽、次の15度を月、牡牛座のはじめの15度は引き続き月、後ろの15度が太陽というように分割されます。それぞれの星座における太陽と月の支配領域は以下となります。

このように15度で分けた一つの領域を分割図の名前そのままでホーラと呼びます。ホーラを図示する場合、太陽の領域にある星は太陽支配星座である獅子座に、月の領域にある星は月支配星座である蟹座に置かれることになります。ugのホーラ図をご参照ください。

太陽の領域にあるのが誕生時の東の地平正方向であるラグナ(アセンダント)・太陽・火星・水星・金星、月の領域にあるのが月・木星・土星・ラーフ・ケートゥであるということです。太陽領域にある星は真我、つまり内から生まれてくる衝動を元に人生に現れてくるものを示します。月の領域にある星は、社会環境に反応して人生に現れてくるものを表すことになります。

さて、分割図の基本的な成り立ちがご理解いただけたと思います。15ある分割図の中で必ず読み取るべき大事な分割図があります。それは星座を9つに分割して再構成するナヴァームシャです。今後、誰かの出生図を読み解く機会がありましたら、ナヴァームシャ(使命・配偶者・人間関係)についても必ず読み解くようにしましょう。ナヴァームシャはその人の内面を描いている図であるとされているからです。その他の分割図は無料ソフト・アプリでは作れない場合がありますが、ナヴァームシャだけは大概のもので見ることができると思います。

その他の分割図についてはいずれお話ししていきます。

分割図を作成するにあたって注意しなければならない点が一つだけあります。既にお話ししたように分割図は各星座を細かく分けるため、時間や位置のずれが図の正確さに影響しやすいのです。例えば星座を60に分割するシャスタームシャなどは0.5度の違いが命取りです。地球は1分で0.25度回転するので、少しの時間・位置のずれが不正確な作図に繋がるのです。星そのものは多少の時間のずれは影響しませんが、東の地平線方向であるラグナ(アセンダント)は時間と共に出生地のずれも即座に影響します。出生時間を10分単位で記録していたり、緯度経度を市町村単位で当てはめていたりする場合は、分割図がずれていると考えた方が自然なくらいです。なぜなら大抵の場合市町村の緯度経度は市役所のものです。市役所で生まれる人は基本的にいません。ugについては母より「午後6時ちょうど、1分にはなっていなかった」との証言と、産院の特定もした上での出生図となっております。ご自身を振り返って正確な時間・場所を特定できていない場合は分割図の利用はしない方が賢明でしょう。

次回は星が星座を渡り行く中で遭遇する落とし穴についてお話し致します。

a-8-1.ムリチュバーギャ(星座に開いた落とし穴)

a-7-9.分割図

ブログの最初に戻る。

a-1-1.インド式占星術

コメント