c-9-4.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter26室の支配星の効果5-8

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

5 ラグナの支配星が第5室に入った場合、誕生者は息子たちを通して平凡な幸福を得るでしょうが、最初に生まれた者は生きられず、彼は誠実であり、怒りっぽく、王のお気に入りになるでしょう。

6 ラグナの支配星が第6室に落ちた場合、誕生者は肉体的な喜びを奪われます。 彼(ラグナの支配星)が凶星の影響下にあり、吉星のドリシュティを持たない場合、彼(誕生者)は敵によって悩まされるでしょう。

7 ラグナの支配星が凶星であり、彼(ラグナの支配星)が第7室を占めている場合、誕生者の妻は生きられないでしょう。 もし彼(ラグナの支配星)が吉星であれば、その誕生者は目的のない放浪者、貧乏、禁欲的な気質、あるいは、王になるかでしょう。

8 ラグナの支配星が第8室を占める場合、その誕生者はシッダ・ヴィディヤ・ヴィシャラダ(神秘的な力の知識を持っている)となり、病弱で、盗癖があり、非常に怒りっぽく、勝負師であり、当然のごとく他人の妻を渡り歩くでしょう。

 

用語

  • ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
  • 支配星:太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座、木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
  • 凶星:太陽・欠けていく月・火星・土星、凶星と共にある水星
  • 吉星:満ちていく月・吉星と共にある水星・木星・金星
  • ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)
  • シッダ・ヴィディヤ・ヴィシャラダ:超自然的な力の知識、神秘的な力の知識、オカルト的知識

 

解説

割と良くない点ばかり述べられておりますが、吉星の関りが一つでもあれば最悪の状況からは逃れられ、その要素が増えるほど良い方向に事は傾きます。悲観し過ぎないように注意しましょう。

 

参考

ドリシュティについて

a-3-1.星の視線(ドリシュティ)

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes

 

次回は

c-9-5.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter26室の支配星の効果9-12

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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c-9-4.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter26室の支配星の効果5-8

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a-1-1.インド式占星術

コメント

  1. 寄り道初学者 より:

    ラグナロード金星の8室牡牛座在住
    聖仙パラーシャラの解説と実際の影響の現れ方について(私の場合)

    ug様、こんにちは。
    寄り道初学者です。
    アマゾンタブレットを買って、原始仏教方面に寄り道したり、引っ越しになったり、職場の性質上により「あの感染症」にかかったりと、ケートゥ期っぽくない忙しさだなぁと感じるこの頃です。
    内面はもちろん、私生活上も引きこもるイメージを持っていたのですが。

    ようやく仏教方面の寄り道も一段落し、インド式占星術学習を再開し、私にも関係する箇所がやってきました。
    ラグナロード金星の8室在住。
    これはワクワクします。

    【 8  ラグナの支配星が第8室を占める場合、その誕生者はシッダ・ヴィディヤ・ヴィシャラダ
    (神秘的な力の知識を持っている)となり、病弱で、盗癖があり、非常に怒りっぽく、勝負師であり、当然のごとく他人の妻を渡り歩くでしょう。 】

    【c-9-5 解説より】
    行き先が最高星位(つまり星が高揚する)なのか、あるいは、ムーラトリコーナ、友好星座、中立星座、はたまた敵対星座や最低星位(つまり星が減衰する)なのかによって、生じる結果に大きな違いが出ることを覚えておきましょう。

    私の実感として、「8割当たってる! やっぱ聖仙は凄い(驚)」といったところです。
    でも、100%の一致はしていません。 
    どうやら聖仙は簡潔に「その人生の結果時点の、大まかな気質内容」を記述されているのでしょう。

    ラグナ支配星の8室在住解説で個人的に特に注目した部分は、「神秘的な力の知識を持つ」です。

    私のラグナロード・金星は8室牡牛座在住で定座となります。
    ですが現状、神秘的な力の知識は持ち合わせておりません。
    しかしながら都市伝説・オカルト・宗教、そしてインド式占星術に非常に興味関心があります。
    そしてこのことは家族・友人には公表していません。
    自分の中だけでコツコツ学習しています。
    その結果、私の人生の終わりには「神秘的な力の知識」が持てればよいなぁと考えています。

    これが「定座が発揮する影響力」なのではないでしょうか。
    定座は自宅のような居心地の良さと解説されることが多いようですが、だとしても両親伴侶兄弟子供達にも言えないことがあります。
    人知れず自分だけの世界に留めて追及するのも、8室の牡牛座が女性星座で、金星がムリガシラに位置するためでしょうか。

    これがムーラトリコーナであれば、自宅でリモートワークをするように、家族の目を気にすることなく近しい人にも伝わる熱意と、仕事のやり甲斐のような感覚を持って、オンラインセミナーなどに参加したりするのでしょうか。

    8室高揚であれば、まさに自分の趣味の部屋(アニメやアイドルなりのポスターを貼ったりなど)のごとく、「俺はこれが好きなんだ!」みたいに、個性全開でとことんハマって追求するのでしょうか。
    ※私の部屋のことを言っているのではありません(汗)

    ですが結局8室在住なので、黙想したり研究したりなどの追求の結果としての知識獲得なのかもしれません。
    星の品位以外にも、ハウス象意やナクシャトラなども理解できれば、解釈精度が上がるのでしょうね。
    ・・・寄り道要素が増えて、学習が大変です。

    追記
    「ヴィシャラダ」とは、ヒンドゥー語辞典サイトでは「習得者」という意味もあるそうですね。
    ですから、やはり無条件に知識を持てるという甘えは許されないようです。
    8室はとことん当人を追い込むスパルタ教師ですねぇ…。

    サイト運営をこれからも応援しています。

    • ug(ゆーじ) より:

      寄り道初学者さん

      >私の実感として、「8割当たってる! やっぱ聖仙は凄い(驚)」といったところです。
      でも、100%の一致はしていません。 

      ラグナ支配星がどの室に入っているかは、その人自身の特性の大きな要素です。とは言え、それだけで人一人の特性全てを表しているのではありません。たびたび言っておりますが、例えばラグナへの惑星在住・同ドリシュティ、そして、ラグナ支配星との惑星の同居・同ドリシュティ、また、ラグナ支配星が入居した室の支配星への影響もまた人の人生に効果として現れます。もちろん、ラグナ支配星と同居やドリシュティしている惑星の状況(どの星座に居るのかとか、どの惑星からドリシュティされているのかなど)も。
      ですので、
      「100パーセントの一致はしていません。」
      こちらについては当たり前としか言い様がありません。
      ラグナ支配星が入居した室だけで全てが決まるのであれば、12の星座×12の室=144種類の人生しか無くなってしまい、雑誌の最後によく載っている星座占いとたいして精度が変わらなくなってしまいます。鑑定もラグナ星座を選んで支配星の入居室を求めるだけで終わってしまうので、そもそも、時間をかけた勉強そのものが意味がないことになります。
      画一的に考えすぎないことが大事だとたびたびブログの中で述べておりますので、どうぞご理解ください。
      100パーセント云々の話が出るたびに私もため息がでてしまいます。なんか、やはりブログで学べるようにする意味無いかなと落胆してしまうのです。m(_ _)m