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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!
KNラオ著 清水俊介訳
インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。
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―そして、東の地平線の先と誕生、その後の人生を読むということ―
インドに限らず、星の配置から人を占う術が世界各地にあります。なぜ星の配置は人を表すことができるのでしょう。
星と生命の関係でよく耳にするところでは、月の満ち欠けと生物の出産があります。これは月の重力による干潮満潮が海の生物に影響を与え、生物が陸に上がってからも祖先からの遺伝として受け継がれている直接的な現象ですね。観測装置の発達した近年は、この他にも惑星が極微細な影響を地球上に投げかけているのが観測されたりと、科学の側が占星術に歩み寄りつつあるようにも思えます。太陽系の恒星・惑星・衛星の位置によって地球上に微細な変化が起きているわけですから、占星術信頼性の根拠として占星術家が取り上げたくなる気持ちもよくわかります。確かに科学的裏付けのあるデータは占星術に信憑性をもたらしてくれることでしょう。私などのように占星術を研究する立場のものがその存在自体を世間に認めてもらうには、科学の研究成果を題材にして「このように科学者も述べていますから占星術は科学に則った学問なのですよ、怪しいものではないのですよ」というのが手取り早いような気もします。
しかし、ここでは敢えてそのような説明はやめにしましょう。
人が誕生した瞬間の星座と星の配置から人の情報が読み取れるのはなぜか。それは人と宇宙が一体であるという考え方を抜きには語ることができません。
例えば人の健康状態をみるために血液を採取して調べますよね。血液の微細な状況を元に、本体である人間の健康状態、そして不健康の原因を探るわけですね。つまりは微小な血液と本体である人間を同一のものとして捉えた行為ですね。占星術もこれに似ています。人は宇宙の一部です。血液と同じように人を検査すればその時の宇宙がわかることになります。逆もまたしかり。宇宙を観測すればその時の人がわかるのです。宇宙はとても大きいので血液を見るように顕微鏡を用いる必要がありません。何一つ発明する必要なく人の能力だけでできる行為ですので、大昔から観測できたのも当たり前。人はその時々の星の配置を見て、人間界を、そして、人を理解しようと努めてきたわけです。
さて前回の記事でも申しましたように、インド式占星術では、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、ラーフ、ケートゥ、そして、人の誕生時の東の地平線方向であるラグナを用いて占います。皆さんなじみがある西洋占星術のように天王星、海王星、冥王星は基本的に用いません。何故でしょう?天王星、海王星の2惑星と、最近になって準惑星と認定された冥王星はどんなに目の良い人でも肉眼でみることができません。インド式占星術では目に見えない部分も目に見える部分に情報として現れるという考え方を用いて占われます。西洋占星術において三つの星に与えられた役割も、太陽から土星までの星を詳細に分析することで読み取れると考えられているのです。皆さんも失恋して落ち込んでいる人を見て、何か心の傷を負っていると感じたことがあるでしょう。一緒に働いている人の顔色が悪ければ、「調子悪いの?」と気遣いますよね。顔色や表情、態度などの目に見える情報から人の内奥の目に見えない事柄が推測できるわけです。それと同じことをインド式占星術でも行うのだとご理解ください。
星座や星の配置と人間を同一視して考えることについて一歩進めましょう。インド式占星術では、人が誕生した時に東の地平線方向にある天空の点と誕生したその人を同一のものとして考えます。何故なら、人がお母さんのお腹の中から目に見える形で世の中に現れるその瞬間、東の地平線の空もまた、地平線下から目に見える地平線上に現れるからです。つまり東の地平線方向と12星座の帯との交点であるラグナがその人そのものなのです。そして、その瞬間に地球を取り巻く星座と星の配置をもって、その人の社会生活全てを表す情報と捉えます。目に見える地平線上の天空を社会に出てから死ぬまでの人生、目に見えない地平線下の空を生まれてから社会に出るまでの修養の時期とみなします。何故なら著名人の伝記を読めばわかるように、その人の人生の中で行った偉業は社会に出るという形で初めて目に見えることになるからです。では、目に見える部分だけ読めれば良いのでしょうか。いえ、そうではありません。幼い頃の環境や経験は、より深い意味でのその人の個性・本能としてその後の人生に影響を及ぼします。よって、社会に出る前の修養期間を表す地平線下をまず読み解く。その情報を基に、地平線上の天空が表す社会に出てからの人生を推定していく。そのように読んでいくのがインド式占星術の基本となります。これは脳における大脳新皮質の発達過程を考えても否定されざる占星術のあるべき姿と言えるでしょう。
次回は人の気質を決める要素についてお話しします。
a-1-2.星座・星の配置と人
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