a-3-3.月(基礎)

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

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インドでは月をチャンドラと呼びます。西洋で作ったインド占星術ソフトではMoと表記されますが、インド式でChを選択することも出来るものがあります。見た途端にどちらでも対応できるのが上達には必須です。

月は身体・心・感受性を表します。月は太陽からの光を受けて、27日ほどかけて輝きを変えながら地球を一周します。私達が目にする月の光は太陽光の反射です。例えば皆さんは目を瞑ってご自身の身体の位置を正確に把握できるでしょうか。手や身体が何かに触れて初めて、そこに身体の端としての皮膚があることが判るはずです。また私達が普段目にしている光景は全て物質に反射した光を目が捉えているものです。

心・感受性という点でも考えてみましょう。皆さんが腹を立てた時、そこには何か怒りを感じる事象があるはずです。喜びも同じです。月はこのような、何かをきっかけとしての反応を表します。故に身体・心・感受性となるのです。反射して初めて、私達は自身を知ることになります。

インド式占星術において自分に影響を及ぼす周囲の大衆も月が表します。そもそもの反応が周囲からの働きかけによってもたらされるからです。生まれて最初に感情が生まれるきっかけとなりやすい母親についても月の状態から読むことができます。

グナ(気質)はサトヴァです。

パンチャブータ(五元素)は水です。

ドーシャ(体質)はヴァータ・カパです。

古代インドの人々は星に性別をみていました。男性、女性、中性とある中で月は女性です。

カーストはヴァイシャ(商人)ですが、クシャトリア(戦士)という面もあります。

占星術では星を個別に吉星・凶星と区分しますが、その区分で言うと満ちていく月は吉星、欠けていく月はやや凶星です。一般的には欠けていく月よりも満ちていく月の方が良いとされていますが、満月から欠け始めたばかりの輝く面積の広い月と新月から満ち始めたばかりの輝く面積が狭い月でどちら良いかは正直に言ってわかりません。

7つの星は互いに仲が良かったり悪かったりします。一覧がこちらになります。そして、仲が良い星の支配星座にいる時は居心地が良く、仲の悪い星の支配星座にいる時は悪くなります。以下がその関係表です。星の視線であるドリシュティについても再度表を掲示しておきます。

参照図において月は天秤座、4室にあります。同じ4室に火星とケートゥもあります。そして4室から行動を表す10室をドリシュティ(見る)しています。天秤座は金星が支配しているので月は居心地が良くも悪くもない星座にいることになります。4室は家と乗り物を表します。

月が表示する身体・心・感受性を用いて文章化してみましょう。

家にいる時、車に乗っている時に身体も心も本質的に居心地は良くも悪くもありません。しかし火星とケートゥが一緒にいるので落ち着くことは無さそうです。そしてこの身体と心は行動を表す10室を見ていますから、行動に身体と心の状態が強く現れます。4室にあることから、心と体は出かけるよりもそこにあろうとすることが多いでしょう。そして家にあろうとする以上家が必要なので、家を手に入れるための行動が人生におて顕著に出るでしょう。

家においてサトヴァ的なふるまいをします。また、ヴァータ・カパであるドーシャからすると、早く動く必要がある時はそうします。同様にくつろげる時はくつろぐでしょう。月は10室を見ているので、行動についてもサトヴァとなります。

ただし、同居している火星・ケートゥの影響もあるので、あくまで月から見た傾向としてご理解ください。

これがインド式占星術における最も基礎的な読解です。

尚、支配星座と位置する室も考慮した読解については下記を参照してください。

a-4-3.月支配-室がつながった!

次回は火星についてお話しします。

a-3-4.火星(基礎)

a-3-3.月(基礎)

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a-1-1.インド式占星術

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