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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!
KNラオ著 清水俊介訳
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今回は12室の読み解きです。インドでは12室のことをヴィアヤと呼びます。それでは「入室する星座とその星座の支配星」「在住する星とその星が支配する室」「ドリシュティする星とその星が位置する星座・室」の情報を結び付けて読み解いてみましょう。12室において人は11室で得た結果を手放します。廃棄、費用、損失と、何かを失う表示ではありますが、次の階段を上がるために大事な室です。
12室ヴィアヤ(廃棄)
12室にある星座は双子座。双子座の支配星は水星。水星は8室水瓶座に位置しているため中立星座にいることになります。12室には星がありません。水星は3室も支配しています。ドリシュティしている星はありません。
ここまでがクンダリーの12室から読み取れる情報です。
ここから星座と星が持つ特徴を当てはめていきます。
最初にグナ(気質)を見てみましょう。双子座の場合は支配星である水星のグナなのでラジャスです。在住星、ドリシュティしている星が無いので、純正ラジャスです。
次にパンチャブータ(五元素)を見てみましょう。双子座は空です。この人の廃棄はパンチャブータにおいて空となります。
3番目にドーシャ(体質)を見ます。双子座は水星のドーシャを使うことになるためヴァータ1/3・ピッタ1/3・カパ1/3です。
4番目は能動受動を見ます。双子座なのでこの人の廃棄は能動的ということになります。
5番目にカーストを見ます。双子座はシュードラ(農民)となります。
最期に吉凶を見ます。支配星である水星は生来的吉です。他の星の在住・ドリシュティがなく、吉星である金星と一緒にあるということで吉となります。
まとめます。ラジャスなのでこの人は廃棄について前向きでしょう。パンチャブータ(五元素)において空なので、目に見えないものの必要なものとなります。ドーシャ(体質)において3種均等の混合であることから、平均的な廃棄となるでしょう。カーストが農民(シュードラ)なので抗うことなく運命のまま受け入れるでしょう。吉凶においては吉なので廃棄は上手くいくでしょう。
12室を支配する水星が8室に入ることは8室が12室から見て9室にあたることから、9室・5室の関係です。希望と創造の関係となることから12室支配星が入る室としては良いことになります。8室に吉星である金星が一緒にいることも、吉性を増す要素となります。概ね健康な人生の捨て方となりそうです。私は時々、自身が身体を捨てる時、つまり死について話します。これは水星というコミュニケーションの星が12室を支配していることと無関係ではないでしょう。
さて、12室でこれだけのことを読めました。基本的に足し算と割合の理解が読み解きにとって重要です。必要な能力はその程度です。簡単でしょう!(^^)
ここまででは足りないと感じる方は、より詳細に読むこともできます。私の配置図の12室には在住星もドリシュティも無いので、別の要素を見ていくことになります。これについては先々お話しすることを元に改めてお話ししていきたいと思います。細かい読解は色々できますが、双子座、支配星である水星の本質があくまで主体となることをご理解ください。
参照記事
双子座
水星
次回は物事が起きる時を見ることのできるヴィムショタリ・ダシャーについてお話しします。
a-7-7.読解実践-12室ヴィアヤ(廃棄)
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