b-9-3.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割16

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

16 ショダシャームシャ:ショダシャームシャは、可動星座では牡羊座、固定星座では獅子座、および、二重星座では射手座から始まるものとして知られている必要があります。奇数星座ではブラフマ、ヴィシュヌ、シヴァ、スーリヤが順番にそれぞれのショダシャームシャの領主であり、偶数の星座では逆の順序になります。これらは各星座で4回主権を繰り返します。

用語

  • ショダシャームシャ:16分割
  • ブラフマ:創造を司るヒンドゥ教の神
  • ヴィシュヌ:維持を司るヒンドゥ教の神
  • シヴァ:破壊を司るヒンドゥ教の神
  • スーリヤ:太陽神

解説

1星座を16分割した1つずつがショダシャームシャです。30度を16で割ることになるので、ショダシャームシャは1度52分30秒の幅を持つことになります。ショダシャームシャ・クンダリー(配置図)からは乗り物(不動産)、旅行、娯楽について読み取ることができると言われています。

1説に拠れば、ショダシャームシャ・クンダリーの各室は以下の事を表します。

  • 1室:乗り物(不動産)による贅沢と幸福の量
  • 2室:乗り物(不動産)による幸福の蓄積
  • 3室:自己の行動に起因する乗り物(不動産)の損失
  • 4室:乗り物(不動産)事故
  • 5室:乗り物(不動産)による幸福のための過去生の行為
  • 6室:乗り物(不動産)をめぐる紛争
  • 7室:他者が所有し、使用することのできる乗り物(不動産)
  • 8室:乗り物(不動産)の事故による問題
  • 9室:贅沢・長距離旅行などの運の要因
  • 10室:贅沢の良し悪しを決める人生の行動
  • 11室:贅沢の獲得
  • 12室:盗難・事故・訴訟による乗り物(不動産)損失

9室から贅沢・長距離旅行という言葉が出てきます。これは、乗り物(不動産)を所有することが贅沢であると考えられることを物語ります。7室はバス・電車・タクシーを表すと考えられますが、そのことと合わせて、徒歩以外の移動や生きていくに本来必要なわけではない長距離旅行などは贅沢と捉えていると、この古代から続く文化は伝えているのでしょう。つまり16分割図は私達に、その人が人生で味わう「luxury」について伝えているのです。

可動星座のショダシャームシャは牡羊座から、固定星座のショダシャームシャは獅子座から、二重星座のショダシャームシャは射手座から始まると賢者パラシャラは語ります。それぞれのショダシャームシャには神様が領主となっています。奇数星座ではブラフマ、ヴィシュヌ、シヴァ、スーリヤ、偶数星座ではスーリヤ、シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマの順番です。表にしたのが以下です。

それではugのジャンマ・クンダリー(出生図)からショダシャームシャ・クンダリーを調べてみましょう。

  • ラグナ:蟹座28度22分→蟹座、ブラフマ
  • 太陽:山羊座19度26分→水瓶座、ヴィシュヌ
  • 月:天秤座24度43分→牡牛座、ヴィシュヌ
  • 火星:天秤座3度44分→牡牛座、ヴィシュヌ
  • 水星:水瓶座0度17分→獅子座、ブラフマ
  • 木星:蟹座4度20分→双子座、ヴィシュヌ
  • 金星:水瓶座9度51分→山羊座、ヴィシュヌ
  • 土星:魚座3度18分→山羊座、シヴァ
  • ラーフ:牡羊座18度8分→山羊座、ヴィシュヌ
  • ケートゥ:天秤座18度8分→山羊座、ヴィシュヌ

ショダシャームシャ・クンダリーにすると以下となります。

  • 1室蟹座:ラグナ
  • 2室獅子座:水星
  • 3室乙女座:無し
  • 4室天秤座:無し
  • 5室蠍座:無し
  • 6室射手座:無し
  • 7室山羊座:金星、土星、ラーフ、ケートゥ
  • 8室水瓶座:太陽
  • 9室魚座:無し
  • 10室牡羊座:無し
  • 11室牡牛座:月、火星
  • 12室双子座:木星

領主別

  • ブラフマ:ラグナ、水星
  • ヴィシュヌ:太陽、月、火星、木星、金星、ラーフ、ケートゥ
  • シヴァ:土星
  • スーリヤ:無し

この結果がugのラグジュアリーを表すことになります。

以上、皆様の参考になれば幸いです。

参考

a-7-9.分割図

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分割図による鑑定方法の学習については、以下の書籍がお勧めです。

3、4、7、9、10、12、16、20、24各分割図について、詳しく事例を挙げて説明がなされています。


ザ・分割図 マークボニーのインド占星術ケースメソッド

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはノートとしてわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるため以後のChapterでノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes

 

次回は

b-9-4.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割17-21

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

 

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b-9-3.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割16

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