b-9-7.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割27-28

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

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27-28 トリムシャームシャ:トリムシャームシャの主は、奇数の星座では火星、土星、木星、水星、金星であり、それぞれ5、5、8、7、5度の(幅と)順序で並んでいます。同様に偶数星座のトリムシャームシャでは逆の順序で並んでいます。トリムシャームシャの領主となる神々は、奇数星座の場合はアグニ、ヴァーユ、インドラ、クベーラ、ヴァルナであり、偶数星座の領主となる神々も逆の順序ではありますが、同様に知られています。

用語

  • トリムシャームシャ:30分割
  • アグニ:アグニ神、火神
  • ヴァーユ:風の神
  • インドラ:インドラ神、神々の王と呼ばれる雷を操る軍神
  • クベーラ:富の神
  • ヴァルナ:ヴァルナ神(色)、司法神、後に水神

解説

トリムシャームシャからは悪・失敗・不運について読み取ることができると言われています。この詩句は読んでも解り辛いことでしょう。最初に12星座と支配星を順番に見ていきましょう。

  1. 牡羊座-火星
  2. 牡牛座-金星
  3. 双子座-水星
  4. 蟹座-月
  5. 獅子座-太陽
  6. 乙女座-水星
  7. 天秤座-金星
  8. 蠍座-火星
  9. 射手座-木星
  10. 山羊座-土星
  11. 水瓶座-土星
  12. 魚座-木星

そして、奇数星座の0-5度(幅5度)には火星支配の奇数星座である牡羊座が入ります。同じく5-10度(幅5度)は土星支配の奇数星座である水瓶座が、10-18度(幅8度)は木星支配の奇数星座である射手座が、18-25度(幅7度)は水星支配の奇数星座である双子座が、25-30度(幅5度)は金星支配の奇数星座である天秤座が入ります。

偶数星座の0-5度(幅5度)には金星支配の偶数星座である牡牛座が入ります。同じく5-12度(幅7度)は水星支配の偶数星座である乙女座が、12-20度(幅8度)は木星支配の偶数星座である魚座が、20-25度(幅5度)は土星支配の偶数星座である山羊座が、25-30度(幅5度)は火星支配の偶数星座である蠍座が入ります。

これが賢者パラシャラの詩句における「それぞれ5、5、8、7、5度の(幅と)順序で並んでいます」の意味です。

この内容と、領主である神様の配置を表にしたものが以下となります。

それでは練習の為にugのジャンマ・クンダリー(出生図)からトリムシャームシャでの星座と星の配置がどのようになるのか調べてみましょう。

  • ラグナ:蟹座28度22分→蠍座、アグニ
  • 太陽:山羊座19度26分→魚座、インドラ
  • 月:天秤座24度43分→双子座、クベーラ
  • 火星:天秤座3度44分→牡羊座、アグニ
  • 水星:水瓶座0度17分→牡羊座、アグニ
  • 木星:蟹座4度20分→牡牛座、ヴァルナ
  • 金星:水瓶座9度51分→水瓶座、ヴァーユ
  • 土星:魚座3度18分→牡牛座、ヴァルナ
  • ラーフ:牡羊座18度8分→双子座、クベーラ
  • ケートゥ:天秤座18度8分→双子座、クベーラ

各星座・星を室ごとにまとめてみましょう。

  • 1室:蠍座、ラグナ
  • 2室:射手座、無し
  • 3室:山羊座、無し
  • 4室:水瓶座、金星
  • 5室:魚座、太陽
  • 6室:牡羊座、火星、水星
  • 7室:牡牛座、木星、土星
  • 8室:双子座、月、ラーフ、ケートゥ
  • 9室:蟹座、無し
  • 10室:獅子座、無し
  • 11室:乙女座、無し
  • 12室:天秤座、無し

領主別は以下となります。

  • アグニ:ラグナ、火星、水星
  • ヴァーユ:金星
  • インドラ:太陽
  • クベーラ:月、ラーフ、ケートゥ
  • ヴァルナ:木星、土星

 

※領主が読解にどのように関わるのかは今のところわかっておりません。ご了承お願い致します。

以上となります。さて、トリムシャームシャを図化すると月支配星座となる蟹座と太陽支配星座である獅子座には星が入りません。二つの星座を除く10星座で構成されるのがトリムシャームシャであるということになります。さて、2分割であるホーラではこの逆で蟹座と獅子座のみが存在しています。この二つの分割図の関係について気が付かれた方は中々大したものです。

以上、皆様の参考になれば幸いです。ご自身の出世データでも試してみてくださいね。

参考

分割図について

a-7-9.分割図

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはノートとしてわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるため以後のChapterでノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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次回は

b-9-8.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割29-30

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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