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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!
KNラオ著 清水俊介訳
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今回は5室の読み解きです。インドでは5室のことをプトラと呼びます。それでは「入室する星座とその星座の支配星」「在住する星とその星が支配する室」「ドリシュティする星とその星が位置する星座・室」の情報を結び付けて読み解いてみましょう。尚、息子だけでなく娘も5室の分野です。
5室プトラ(創造と息子)
5室にある星座は蠍座。蠍座の支配星は火星。火星は天秤座に位置しているため中立星座にいることになります。5室には星はありません。火星は10室も支配しています。ドリシュティするのは1室にある木星です。
ここまでがクンダリーの5室から読み取れる情報です。
ここから星座と星が持つ特徴を当てはめていきます。
最初にグナ(気質)を見てみましょう。蠍座の場合は支配星である火星のグナとなりタマスです。木星はサトヴァなので、タマスとサトヴァの混合です。
次にパンチャブータ(五元素)を見てみましょう。蠍座は水、木星は空です。この人の創造と息子はパンチャブータにおいて水・空の混合となります。
3番目にドーシャ(体質)を見ます。天秤座は火星のドーシャを使うことになるためピッタとなります。木星はカパですのでピッタ・カパ混合ということになります。
4番目は能動受動を見ます。蠍座なのでこの人の創造と息子は受動的(活用)ということになります。
5番目にカーストを見ます。蠍座は僧侶(バラモン)、木星も僧侶(バラモン)ですので純粋に近い僧侶(バラモン)となります。
最期に吉凶を見ます。火星は凶です。木星は最高星位なので大吉、吉優勢の混合となります。
まとめます。タマス・サトヴァの混合なのでこの人にとって創造と息子は思い通りになる部分と思い通りにならない部分を併せ持つことになります。パンチャブータ(五元素)において水と空なので原料を内包するものと触媒があることになります。何らかの形を成すには他者からの働きかけが必要となるでしょう。ドーシャ(体質)においてピッタ・カパであることから、充分に大きく活動力もあるでしょう。ただし蠍座で本質的に受動的なため、きっかけがあると活動するということにになります。カーストがバラモンなので経営というよりは修行・学びの場であるでしょう。何かを成すためにではなく、学ぶことが目的となるでしょう。吉凶においてはやや吉優勢の混合ですから、あれこれ起こりつつ最終的には良い方向に向かいそうです。
5室は創造・息子であることから本質的に良い室です。そして4室も安心できる場所であることから5室の支配星が4室に入ることは基本的に良いことです。ただし、支配星が4室において良い状態にあるかどうかが重要です。この場合、欠けた月・ケートゥと同室であることはあまり良いことではなく、知性を表す木星のドリシュティがある点では良いことになります。子供は家で学ぶものが多いので、4室には教育という面も含まれています。5室支配星が4室に入るということはこの人の子供が家で教育を受けることを意味します。また、この人の創造力が教育にもたらされることでもあります。4室読解でも触れたように、火星を通して5室と行動の10室が繋がることから、この人は創造と行動を併せもち、注ぐ対象となるのが家・乗り物・教育ということにになります。もう一つ、5室から見て4室は12室目にあたります。つまり4室は5室にとって廃棄の室ということになります。廃棄とは消費ということなので、この人が作り出したものは家や乗り物と教育で消費されるということでもあります。
さて、5室でこれだけのことを読めました。基本的に足し算と割合の理解が読み解きにとって重要です。必要な能力はその程度です。簡単でしょう!(^^)
ここまででは足りないと感じる方は、より詳細に読むこともできます。例えばドリシュティする木星が6室・9室を支配していること。その木星が太陽のドリシュティを受けていることなども人生において5室の分野において現れます。しかし、蠍座、支配星である火星、ドリシュティする木星の本質があくまで主体となることをご理解ください。
参照記事
蠍座
火星
木星
次回は6室についてお話しします。
a-6-9.読解実践-5室プトラ(創造と息子)
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