c-6-1.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter14第1室の効果11-15

スポンサーリンク
インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

11 効果の予測は、月からも同じ方法で行う必要があります(つまり、月をラグナと見なします)。ここで、誕生者の体を識別する印、潰瘍などについて説明します。

12-14 ラグナの最初の3分の1が上昇している場合、頭・目・耳・鼻・こめかみ・あご・顔、これらは、第1室・第2室・第11室・第10室・第9室・第8室・第7室によって示される部位であり、2番目の場合は首・肩・腕・側面・心臓・胃・へそ、3番目の場合は骨盤・肛門/陰茎・睾丸・太もも・膝・ふくらはぎ・足です。(出生図の)すでに上昇している部分は体の左側を示し、まだ上昇していない部分は体の右側を示します。

15 四肢を表すバーヴァが凶星によって占有されている場合、学識のある占星術師は、そこに潰瘍があることを伝えるべきであり、そこが水星とすべての凶星によって占有されている場合、そこには確かに潰瘍があり、そこが吉星によってドリシュティされている場合、その部位には傷しかありません。

 

用語

  • ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
  • バーヴァ:室のこと
  • ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)

 

解説

出生図において月が位置する点をチャンドララグナと呼びます。出生図を読解する場合、通常のラグナ(ジャンマラグナという)に加えてチャンドララグナのある室を第1室として読むことは欠かせません。詩句11はそのことを言っています。

詩句12-14では、人体の部位について読み取る場合をどこを見ればよいのかについて語られています。上昇点が各室の最初の10度(0-10度)、2番目の10度(10-20度)、3番目の10度(20-30度)にある場合というように書かれていますが、もしかしたら、第1室・第2室・第11室・第10室・第9室・第8室・第7室各室の0-10度、10-20度、20-30度を各部位に見立てて読み取れるという意味なのかもしれません。ただし、これはあくまでもugの憶測です。本当の所は今の所わからないのでご了承お願いします。

詩句12-14で言うところの、出生図に見る左半身と右半身については、ugの出生図で示すと下記となります。

北インド式では出生図の右側が左半身、左側が右半身となります。南インド式の場合はラグナ(図中のAs)から第7室に向けて直線を引いてください。

詩句15について。吉星があってなぜ傷しかない(傷がある)となるのかについてですが、潰瘍などの症状に比べて健康についての悪影響がないという意味において、吉星の効果が見られるということになります。尚、傷にはシミやほくろも含まれます。

 

参考

室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えられやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

a-2-5.室の位置と表意ー上

a-2-6.室の位置と表意ー中

a-2-7.室の位置と表意ー下

ドリシュティについて

a-3-1.星の視線(ドリシュティ)

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

スポンサーリンク


Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes

 

次回は

c-6-2.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter15第2室の効果1-9

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

スポンサーリンク

c-6-1.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter14第1室の効果11-15

ブログの最初に戻る。

a-1-1.インド式占星術

コメント