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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!
KNラオ著 清水俊介訳
インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。
9 第5室に水星または土星の星座があり、それ(第5室)に土星とマーンディの結合、またはドリシュティがある場合、誕生者は息子を養子にしています。
10 太陽と月が同じ星座にあり、同じナヴァマムシャにある場合、その人は3人の母親または2人の父親によって育てられます。
11 第5室が6つの惑星で占められて、その(第5室)支配星は12室にあり、ラグナの支配星と月に力が与えられている場合、この組み合わせでも誕生者は息子を養子にします.
12 第5室に強い水星・木星・金星のドリシュティがあり、第5室の支配星にも力を与えられている場合、この組み合わせは多くの子供たちを誕生者に与えるでしょう.
13 第5室の支配星が月と一緒にいて、月のドレッカナにもある場合、誕生者は娘だけをもうけると占星術師は意見を述べています。
14 第5室の支配星が可動星座にあり、月とラーフと結合しており、土星が第5室にある場合、誕生者はパラジャタ生まれとして語られるべきです。
15 月がラグナから数えて第8室にあり、木星が月から数えて第8室にあり、これら(月と木星)が凶星と一緒にあるか、それらによってドリシュティされている場合、誕生者は間違いなく「パラジャタ」として生まれます。
16 高揚状態にある第5室の支配星が、第2・第3・第1・第5または第9室にあり、これら(第5室の支配星と入室星座)に木星のドリシュティまたは結合があるならば、誕生者は息子を得るという祝福を受けるでしょう。
用語
- マーンディ:インド式占星術の約束事に則って日の出から日没、あるいは、日没から日の出までを八等分した際の土星の時間割のこと
- グリカ:マーンディの時間帯の始まりに東の地平線に現れる天空の上昇点
- ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)
- ナヴァマムシャ:ナヴァームシャ、9分割のこと
- ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
- ドレッカナ:3分割
- 可動星座:牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座 ※他に固定星座として牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座、二重星座として双子座・乙女座・射手座・魚座がある。
- パラジャタ:父親以外の男性の精子によって生まれること
- 結合:星同志が同じ室(星座)にあること
- 高揚:最高星位にある星を高揚しているという、太陽:牡羊座0-10度、月:牡牛座0-3度、火星:山羊座0-28度、水星:乙女座0-15度、木星:蟹座0-5度、金星:魚座0-27度、土星:天秤座0-20度
解説
詩句9において「土星とマーンディの結合」と語られている部分について、翻訳元の英文書に拠れば、ここで言うマーンディとはグリカのことであると注がついております。マーンディは時間帯のことで、グリカはマーンディから導き出すことのできる天空上の点となりますので、やはりグリカが正しいと思われます。
いくつかの詩句の中で「力を与えられている」とあります。これは、その星が最高星位にあって高揚しているか、ムーラトリコーナにある、あるいは、ケンドラかトリコーナにあって吉星と同室かドリシュティを受けているなどということでしょう。友好星座にあるのでも良いかもしれません。
詩句13で「月のドレッカナ」と出てきますが、文章通りならば3分割図において蟹座(月の支配星座)にあるという意味になります。但し、そもそもラーシ(出生図)で一緒にいるわけなので、ドレッカナで月と同室になる可能性も1/3はあります。もしかしたらその事を言っているのかもしれないので、注意が必要でしょう。ともかく、ナヴァームシャやドレッカナ等のメジャー分割図は確認しておいた方が良いという事は間違いないでしょう。
参考
各室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。
上
中
下
マーンディ・グリカについて
高揚・減衰の星座について
ナヴァームシャ・ドレッカナ等の分割図について
可動星座ついて
※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)
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Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes
次回は
c-7-1.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter18第5室の効果17-23
となります。
※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。
※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。
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c-6-9.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter18第5室の効果9-16
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