c-7-1.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter18第5室の効果17-23

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

17 第5室に3つまたは4つの凶星があり、そこに吉星の影響がなく、第5室の支配星が減衰の星座にある場合、誕生者は気ままに行動したいという願望を持っています(つまり、彼は基本的な職業を持つ)。

18 第5室が木星で占められ、第5室の支配星が金星と一緒にいるとき、誕生者の子供は32歳か33歳で生まれます。

19 第5室の支配星がケンドラにあり、象徴体(木星)と結合している場合、誕生者の子供は36歳で誕生すると予測されるべきです。

20 木星がラグナから数えて9番目、金星が木星から数えて9番目にあるか、あるいは、ラグナの支配星が金星と結合している場合、誕生者の子供は彼が40歳になる年に誕生すると言われています。

21 ラーフが第5室にあり、第5室の支配星が凶星と結合し、木星が減衰星座にある場合、その組み合わせは誕生者32歳の年に息子の死をもたらすでしょう。

22 ラグナまたは木星から数えて5番目の室を凶星が占めている場合、33歳または36歳で誕生者に子供を失わせるだろう。

23 ラグナにマーンディがあり、ラグナの支配星が減衰星座にある場合、誕生者の56歳の年は息子の死のために悲しみに満たされるでしょう。

 

用語

  • 凶星:太陽・欠けていく月・火星・土星、凶星と共にある水星
  • 吉星:満ちていく月・吉星と共にある水星・木星・金星
  • 減衰:最低星位にある星を減衰しているという、太陽:天秤座0-10度、月:蠍座0-3度、火星:蟹座0-28度、水星:魚座0-15度、木星:山羊座0-5度、金星:乙女座0-27度、土星:牡羊座0-20度(各星が減衰する範囲)
  • 支配星:太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座・木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
  • ケンドラ:第1室(本人)・第4室(家・乗り物)・第7室(パートナー)・第10室(仕事)のこと、人生で目に見えやすい4つの要素を表す室をこのように呼ぶ
  • 象徴体:第5室の表意を象徴する星は木星
  • 結合:星同志が同じ室にあること
  • ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
  • ラーフ:黄道(地球から見た太陽の軌道)と白道(地球から見た月の軌道)の交点、昇交点、日蝕と月蝕を起こす点
  • マーンディ:インド式占星術の約束事に則って日の出から日没、あるいは、日没から日の出までを八等分した際の土星の時間割のこと

 

解説

第5室が子供の誕生について読み取ることのできる室であるということが良くわかる詩句です。

詩句17ではかっこ書きで「つまり、彼は基本的な職業を持つ」となっております。これは英文の直訳なのですが、もし毎日の仕事がなければそれは気ままな生活となるので、願望そのものの発生元がないことを意味します。基本的な職業を持つがゆえに誕生者は気ままに行動したいという願望を持つわけです。

詩句20について、木星がラグナから数えて9番目、金星が木星から数えて9番目とは、木星が第9室、金星が第5室にあるという事です。吉星を代表する二つの星がトリコーナにあることをも意味ます。

詩句23で出てくるマーンディについては、グリカのことを言っていると考える方がしっくりします。

トリコーナ:当該星から数えて1番目(本人)、5番目(創造と息子)、9番目(希望)の室 ※トリとは3つという意味。本来は第1室・第5室・第9室を指すが、第1室はケンドラなので、トリコーナという場合、通常は第5室・第9室を指す。

グリカ:マーンディの時間帯の始まりに東の地平線から登って来る上昇点

 

参考

各室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

a-2-5.室の位置と表意ー上

a-2-6.室の位置と表意ー中

a-2-7.室の位置と表意ー下

マーンディ・グリカについて

a-8-8.マーンディとグリカの特定方法

高揚・減衰の星座について

a-2-9.星の居心地

ラーフについて

a-2-3.ラーフとケートゥ

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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次回は

c-7-2.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter18第5室の効果24-32

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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c-6-9.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter18第5室の効果9-16

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