c-6-2.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter15第2室の効果1-9

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

1-2 優秀なブラフミン達よ、富の室の効果について説明します。富の室の支配星が第2室かケンドラあるいはトリコーナにある場合、支配星は富の促進者として知られるべきですが、トリックの占有は富の損失を引き起こします。第2室の吉星は富の提供者であり、凶星は富の破壊者です。

3 富の象徴である木星が出生図で富の室にあるか、火星と一緒にいる人は裕福になります。

4 富の室の支配星が利益の室にあり、利益の室の支配星が富の室を占有するか、これら 2 つが一緒にケンドラまたはトリコーナにあると誕生者は富を所有します。

5 富の室の支配星がケンドラにあり、利益の室の支配星が富の室の支配星からみてトリコーナにあるか、木星が金星と一緒にあるか金星からドリシュティされている場合、富の獲得に充分な措置と理解する必要があります。

6-7 富の室の支配星が第6室にあり、利益の室の支配星もそこにあり、富と利益の室も凶星によって占有されているか、または凶星によってドリシュティされている場合、誕生者は貧しい。 富と利益の家の支配星が燃焼しており凶星と一緒にいると、誕生者は生まれてすぐに貧乏になり、食べ物さえも物乞いしなければなりません。

8 富と利益の室の支配星が第6室、第8室、または第12室にあり、火星が利益の室にあり、ラーフが富の室にある場合、王室(または政府)の罰により、富が失われます。

9 木星が利益の室にあり、金星が富の室にあり、富の室の主が吉星と一緒にあり、費用の室が吉星によって占められているとき、 宗教上の理由による支出があるでしょう。

 

用語

  • ブラフミン:僧侶(ここではパラシャラの弟子達を意味する)
  • 富の室:第2室のこと
  • ケンドラ:第1室(本人)・第4室(家・乗り物)・第7室(パートナー)・第10室(仕事)のこと、人生で目に見えやすい4つの要素を表す室をこのように呼ぶ
  • トリコーナ:当該星から数えて1番目(本人)、5番目(創造と息子)、9番目(希望)の室 ※トリとは3つという意味。本来は第1室・第5室・第9室を指すが、第1室はケンドラなので、トリコーナという場合、通常は第5室・第9室を指す。
  • トリック:第6室・第8室・第12室を併せてこう呼ぶ ※第6室は敵、第8室は弱点、第12室は損失を表すため、良くない室とされている。
  • 吉星:満ちていく月・吉星と共にある水星・木星・金星
  • 凶星:太陽・欠けていく月・火星・土星、凶星と共にある水星
  • 利益の室:第11室のこと
  • ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)
  • 燃焼:太陽と一定度数以内にある星のこと
  • 費用の室:第12室のこと

 

解説

今回は特にありません。富の室、利益の室、費用の室、その他、トリック(第6室・第8室・第9室)などが新たな言葉として出てきましたね。大事な用語なので忘れないようにしましょうね。(^^)

 

参考

室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

a-2-5.室の位置と表意ー上

a-2-6.室の位置と表意ー中

a-2-7.室の位置と表意ー下

ドリシュティについて

a-3-1.星の視線(ドリシュティ)

燃焼について

a-8-7.惑星の燃焼

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes

 

次回は

c-6-3.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter15第2室の効果10-18

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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