c-7-3.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter19第6室の効果1-12

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

1 ブラフミンよ、今、私は第6室によって生み出された体の潰瘍などの病気の影響についてあなたに話します。同じ注意深さで聞いてください。

2 第6室の支配星が自分の室(第6室)、ラグナ、または、第8室にある場合、誕生者は第6室に配置された星座に関連する体の部位に潰瘍を発症します。

3-5 同様に、父等の室の支配星と、これらの室の象徴体が第6室の支配星と一緒になって第6室または第8室にある場合、潰瘍はそれら(父等)の親戚に予測されます。もし太陽がそのような室(父等の室)の支配星としてそのような室(第6室、または、第8室) にあるならば頭に潰瘍が予測されます。これが月の場合は口に、火星の場合は首に、もし水星ならばへそに、もし木星ならば鼻に、もし金星ならば目に、もし土星ならば足に、もしラーフとケートゥならば胃の中です。

6 ラグナの支配星が火星の星座(牡羊座と蠍座)または水星の星座(双子座と乙女座)にあり、水星によってドリシュティされている場合、顔に潰瘍があります.

7-8 1/2 ラグナ支配星としての火星または水星が、月・ラーフ・土星と結合している場合、ハンセン病が示されます。 ラグナの支配星がラグナに無く、月とラーフがそこにある場合、それは白いハンセン病の印である必要があり、ラーフが土星と火星と共にある場合は、それぞれ黒と赤のハンセン病である必要があります。

9-12 1/2 ラグナが太陽と共に第6室と第8室の支配星によって占められている場合、誕生者はジャワルガンダまたは急性熱に苦しむでしょう。火星と一緒の場合は武器によって引き起こされた腫瘍または潰瘍があり、水星と一緒だと胆汁の病気を患い、木星と一緒にいる場合は病気がなく、金星と一緒にいる場合は女性によって病気が引き起こされ、土星と一緒にいる場合は風の病気に襲われ、ラーフと一緒にいる場合は暴力を好む低カースト(チャンダラ)が原因となる怪我があり、ケートゥが一緒の場合はへその病いになると、室と父親等のような関係の象徴体についても、彼らへの危険が学識のある占星術師によって同様に推測されるべきです。

 

用語

  • ブラフミン:僧侶(ここではパラシャラの弟子達を意味する)
  • 支配星:太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座・木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
  • ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
  • 象徴体:父親の室は通常10室(家庭内の父親は9室説もある)で10室の象徴体は太陽と思われるが現状不明
  • ラーフ:黄道(地球から見た太陽の軌道)と白道(地球から見た月の軌道)の交点、昇交点、日蝕と月蝕を起こす点
  • ケートゥ:黄道(地球から見た太陽の軌道)と白道(地球から見た月の軌道)の交点、降交点、日蝕と月蝕を起こす点
  • ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
  • ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)
  • 結合:星同志が同じ室にあること
  • ジャワルガンダ:不明 ※「あるいは急性熱」となっているのでインフルエンザのような症状かもしれません。
  • チャンダラ:死体の処理を扱う人、ヒンドゥ教の下位カースト、不可触民

 

解説

第6室は敵・悩みの室と言われています。病気という悩みを見る場合は第6室についての検討が欠かせないことが、これらの詩句からわかります。

 

参考

各室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

a-2-5.室の位置と表意ー上

a-2-6.室の位置と表意ー中

a-2-7.室の位置と表意ー下

高揚・減衰の星座について

a-2-9.星の居心地

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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次回は

c-7-4.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter19第6室の効果13-19 1/2

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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