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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!
KNラオ著 清水俊介訳
インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。
24-27 タヌなど、全ての室のヴァルナダ・ダシャーも同じように明らかにされるべきであり、人間の幸運と不幸の影響はこれまで話したようにそこ明かされるべきです。 これらのヴァルナダ・ダシャーには室のダシャーのみが存在し、惑星のダシャーは存在しません。 室の「アンタラ・ダシャー」(副期間)はダシャーの1/12であり、このように、アンタラ・ダシャーなどを知ってからその効果を語る必要があります。このようにアンタラ・ダシャーも、これまで話した内容と同じように直接および逆の順序で記述する必要があります。 ジャンマ・ラグナは、出身地(誕生地)に基づいて計算されますが、バーヴァ・ラグナ、ホーラ・ラグナ、ガティ・ラグナは、どこでも共通の過程を経て求められます。
用語
- タヌ:第一番目にあたる室をタヌと呼び自己について読み取ることができるとされている
- ヴァルナダ・ダシャー:長寿について読み取ることのできるダシャー
- アンタラ・ダシャー:ダシャーを細分化した副ダシャーの事を指す※アンタラ・ダシャーを更に細分化したものをプラティ・アンタラ・ダシャーという
- ジャンマ・ラグナ:出生時のラグナ、出生時の東の地平線方向の延長上に位置する天空の点※当ブログでラグナと書かれている場合は基本的にジャンマ・ラグナの事を指す
- バーヴァ・ラグナ:精神的・エーテル(空間を満たすエネルギー)体と多くの関係があり、精神的なレベルで私たちに影響を与える悪善を示しているとされている
- ホーラ・ラグナ:金銭について読み取ることのできるラグナとされている
- ガティ・ラグナ:個人の力と権威を読み取ることのできるラグナとされている(社会における個人の地位やキャリア)
※用語の意味については間違っている可能性があります。今後も情報を集めて、判明し次第訂正していきます。
解説
この詩句では、前記事(17-23詩句)で紹介したシューラ・ダシャーについて述べられています。ダシャー・システムの中で最も耳にするヴィムショタリ・ダシャーは星が順番に進んでいくサイクルです。しかし、シューラ・ダシャーには星のサイクルは無く、室(星座)が順番に進んでいくものであると語られています。そして、それぞれの室(星座)ダシャー(期間)は細分化され、その細分化されたダシャーのことをアンタラ・ダシャーと呼ぶと賢者パラシャラは言っています。
例えば、奇数星座であるところの牡羊座から始まるダシャーのアンタラ・ダシャーは、牡羊座7年間を12(12星座あるので)で割った最初の期間(凡そ213日)が牡羊座アンタラ・ダシャー、次が、牡牛座、その後、双子座、蟹座と進んでいくことになります。
つまり、
牡羊座(7年間)<牡羊座(凡そ213日)、牡牛座(凡そ213日)、双子座(凡そ243日)、…
牡牛座(8年間)<牡牛座(凡そ243日)、双子座(凡そ243日)、蟹座(凡そ243日)、…
…
となるわけです。
また、偶数星座である魚座からダシャーが始まる場合は逆行となるので、
魚座(9年間)<魚座(凡そ274日)、水瓶座(凡そ274日)、山羊座(凡そ274日)、…
水瓶座(8年間)<水瓶座(凡そ243日)、山羊座(凡そ243日)、射手座(凡そ243日、…
…
このように求めていくことになります。そして、ある時期の幸不幸について述べるならば、ヴァルナダ・ダシャー等から求められるシューラ・ダシャーの更にアンタラ・ダシャーをまで考慮する必要があると賢者パラシャラは語っているわけですね。それで、大概の人は「やってられるか!」となるわけです。
これは、占ってもらう相手が信頼できる占星術家かどうか、確かめる上で有用です。
「ホーラ・ラグナやヴァルナダ・ダシャー、そして、シューラ・ダシャーのアンタラ・ダシャーまで考慮してますよね?」と最初に質問すれば済むわけなので。
簡単でしょう?
参考
バーヴァ・ホーラ・ガティ、各ラグナについては、以下の記事をご参照ください。
b-7-8.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter6特別なアセンダント1-9
ヴァルナダの求め方については、以下の記事をご参照ください。
b-8-1.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter6特別なアセンダント13-16
シューラ・ダシャーの求め方については、以下の記事をご参照ください。
b-8-2.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter6特別なアセンダント17-23
ヴィムショタリ・ダシャーについてはこちら。
※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはノートとしてわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるため以後のChapterでノート部分の翻訳を掲載することはありません)
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Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes
これでこのChapterは終了です。
次回は
b-8-4.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割1-4
となります。
※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。
※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。
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b-8-3.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter6特別なアセンダント24-27
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