c-8-7.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter23第10室の効果11-22

スポンサーリンク
インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

11 ラーフ、火星、土星と結合して第11室にある太陽は、彼の職務遂行における失敗を誕生者にもたらします。

12 木星と金星が魚座にあり、ラグナの支配星に力が与えられ、月が高揚星座にあるとき、誕生者は学識があり、裕福になります。

13 第10室の支配星が第11室にあり、第11室の支配星がラグナあり、金星が第10室にある場合、この組み合わせは誕生者を宝石の所有者にします。

14 第10室の支配星が彼の高揚星座でケンドラかトリコーナにあり、木星と結合するかドリシュティされると、誕生者は価値のある行為を授けられます。

15 ラグナの室でラグナの支配星と一緒にある第10室の支配星とケンドラかトリコーナにある月は、誕生者を善行に興味を持たせます。

16 土星が減衰星座にある星と第10室を占め、ナヴァマムシャの第10室でも凶星一緒にいると、誕生者は行動を失います。

17 第10室の支配星が第8室を占め、8番目の支配者が第10室を凶星と一緒に占有するとき、誕生者は邪悪な行為に耽溺します。

18 第10室の支配星が減衰星座にあり、第10室と第10室から見て10番目の室(第7室)の両方が凶星の占領下にある場合、誕生者は、自分の行動を達成する際に障害に直面します。

19-21 月が第10室にあり、そこから(第10室から)トリコーナ(第2室または第6室)かラグナから見た第5室に第10室の支配星があり、ラグナの支配星がケンドラにある場合、誕生者は名声を授けられます。第11室の支配星が第10室にあり、第10室の支配星に力が授けられ、木星のドリシュティがある、その組み合わせは上記の詩句と同様の結果を誕生者にもたらします。第10室の支配星が第9室、ラグナの支配星が第10室、ラグナから見た第5室が月の場合、誕生者は輝かしい人物になります。

22 おお、優秀なブラフミンよ、私はこのように第10室の影響を簡潔に述べました。第 10室とラグナの支配星の関係を通して、あなた自身が他の関連する影響を推測する必要があります。

 

用語

  • ラーフ:黄道(地球から見た太陽の軌道)と白道(地球から見た月の軌道)の交点、昇交点、日蝕と月蝕を起こす点
  • 結合:星同志が同じ室にあること
  • ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
  • 支配星:太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座、木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
  • 高揚星座:最高星位にある星を高揚しているという、太陽:牡羊座0-10度、月:牡牛座0-3度、火星:山羊座0-28度、水星:乙女座0-15度、木星:蟹座0-5度、金星:魚座0-27度、土星:天秤座0-20度
  • ケンドラ:第1室(本人)・第4室(家・乗り物)・第7室(パートナー)・第10室(仕事)のこと、人生で目に見えやすい4つの要素を表す室をこのように呼ぶ
  • トリコーナ:第1室(本人)・第5室(創造と息子)・第9室(希望)等三つの室のこと※トリとは3つという意味。本来は第1室・第5室・第9室を指すが、第1室はケンドラでもあるため、トリコーナという場合、通常は第5室・第9室を指す。
  • 減衰星座:最低星位にある星を減衰しているという、太陽:天秤座0-10度、月:蠍座0-3度、火星:蟹座0-28度、水星:魚座0-15度、木星:山羊座0-5度、金星:乙女座0-27度、土星:牡羊座0-20度(各星が減衰する範囲)
  • ナヴァマムシャ:ナヴァームシャ、9分割
  • ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)
  • マイトレーヤ:パラシャラの弟子である僧侶

 

解説

詩句11は第11室についての詩句のように感じられますが、ここでは第10室の象徴体である太陽について語られていることになります。

詩句19-21の「ラグナから見た第5室が月の場合」については、第5室に月がある場合と第5室が月の支配星座(蟹座)の場合と両方が考えられますが、参照している別訳者の書物に拠れば、第5室に月があることを言っているようです。

 

参考

高揚・減衰星座について

a-2-9.星の居心地

各室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

ナヴァマムシャについて

a-7-9.分割図

ドリシュティについて

a-3-1.星の視線(ドリシュティ)

a-2-5.室の位置と表意ー上

a-2-6.室の位置と表意ー中

a-2-7.室の位置と表意ー下

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

スポンサーリンク


Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes

 

次回は

c-8-8.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter24第11室の効果1-6

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

スポンサーリンク

c-8-7.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter23第10室の効果11-22

ブログの最初に戻る。

a-1-1.インド式占星術

コメント