c-1-6.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter8分割の考え方13-16

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

13-16. 木星・太陽・火星は太陽のホーラ、月・金星・土星は月のホーラで効果を発します。 水星は両方です。 偶数星座では月のホーラ、奇数星座では太陽のホーラが強く効果を発します。ホーラの効果は、始まりは完全、終わりではゼロになります。真ん中での効果は位置に比例して考慮されるべきです。 ドレッカナその他でも効果はラーシ同様と考慮する必要があります。 そして、チャトゥルサムシャやナヴァームシャなどでも室での効果はラーシ同様と理解する必要があります。トリムシャームシャでは、太陽は火星、月は金星の効果を与えます。 ここでも、つまり、トリムシャームシャでは、効果は星座(ラーシ)のように理解する必要があります。

用語

  • ホーラ:2分割
  • ドレッカナ3分割
  • ラーシ:1分割(分割していない)、誕生時の空にある星座と星の配置そのまま
  • チャトルサムシャ:4分割
  • ナヴァームシャ:9分割
  • トリムシャームシャ:30分割

解説

分割の中でホーラは特別です。何故なら12の領域(星座)がある他の分割と違い、ホーラは太陽・月の二つしか領域がないからです。ラーシの各星座における太陽と月の領域が以下の図となります。

この図において太陽の領域にあるのか、あるいは月の領域にあるのかが、ホーラ(富・家族)の読解において重視されます。木星・太陽・火星は生来的男性星なので、太陽(男性)領域にある時に、そして、月・金星・土星は生来的女性星なので、月(女性)領域にある時に、本来の表意を真直ぐに発揮するわけです。そして、水星は両性星なのでどちらでも同じです。

ugの出生図から作ったホーラ・クンダリー(配置図)の場合は、男性星である太陽・火星は太陽(男性)領域にあるため、効果を発揮しやすく、女性星である金星は効果を発揮し辛いということになります。同様に女性星である月・土星は月(女性)領域にあるため効果を発揮し安く、男性星である木星は発揮し辛いということになります。

ドレッカナ・チャトルサムシャ・ナヴァームシャ・トリムシャームシャの読解は、基本的にラーシ同様であるとこの詩句では述べられています。

参考

分割図について

a-7-9.分割図

ホーラについて

b-8-5.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割5-6

ドレッカについて

b-8-6.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割7-8

チャトルサムシャについて

b-8-7.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割9

ナヴァームシャについて

b-8-9.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割12

トリムシャームシャについて

b-9-7.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter7星座の16分割27-28

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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Brihat Parasara Hora Sastra: A Compendium in Vedic Astrology: 2 Volumes

 

次回は

c-1-7.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter8分割の考え方17-19

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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c-1-6.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter8分割の考え方13-16

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a-1-1.インド式占星術

コメント

  1. 寄り道初学者 より:

    こんにちは、寄り道初学者です。
    ご無沙汰をしています。
    よちよち歩きですが、今現在もugさんのサイトで勉強させてもらっています。
    前の記事を読み返しても面白く、気付きの多いサイトだと思っています。

    分割図の読み解きについての質問があります。

    この記事でD2はホーラ分割図での星の力の出やすさについて取り上げ、ugさんのホーラチャートも掲載されています。

    ugさんのD1の2室支配星の太陽は7室山羊座にあり、1室から逆行木星のアスペクトがあります。

    これを踏まえて、ホーラを見てみると・・


    まず、2室支配星の太陽は
    山羊座19°26′。
    偶数星座の山羊座に在住しているので、太陽の力・ここでは2室の幸運が強く出にくいことがある


    2室支配星の太陽は
    山羊座19°26′。
    太陽領域にあるので、2室の幸運力が発動する時はストレートに出る


    2室支配星の太陽は
    山羊座19°26′。
    星座度数の真ん中から後半に位置し、
    太陽・2室幸運の威力はフルパワーではなくても半分程度実感するのではないか?


    2室支配星の太陽は
    山羊座19°26′。
    そこは太陽にとって敵対星位であり、
    2室の幸運を発揮するには逆風が吹いている


    その太陽に、D1では高揚で逆光の木星がアスペクトしている。


    D2での木星は蟹座偶数星座で月領域在住だが、
    4°20′と若い度数で力が充実し、高揚で逆光しており、多少の障害をはねのけて、2室の幸運を保護してくるのではないか。

    結論
    ugさんの2室の幸運〈富と生家族〉についての推測

    ①太陽自体の星位は敵対であり、のびのびと安らげる生家族でいらっしゃったのでは

    ②高揚逆行の木星からのとんでもない保護力が太陽に付与しており、良き生家族と経済に恵まれている。
    しかし木星は逆行しているので、今でも記憶に残っている幸運の現れ方があった?

    ③木星は月領域の蟹座、先祖の領域から2室支配星の太陽にアスペクトしているので、2室の幸運には先祖からの善徳・余慶の影響がある?

    ④木星はナクシャトラ・プシャの領域に在住しているので、その経済運や生家族からアイデア・閃き等、教えられたりする出来事や御自身の成長があった

    ・・・以上、自分なりにD2分割図の読み解き・星の力の出やすさを意識しながらチャレンジしてみましたが、どうでしょう?

    初心者にはまだ早かったですかね (*_*;

    これからもサイトの運営を応援しています!

    • ug(ゆーじ) より:

      寄り道初学者さんコメントありがとうございます。(^人^)

      >分割図の読み解きについての質問があります。
      >ugさんのホーラチャートも掲載されています。
      自身のチャートを見せる行為は、恥と弱点を同時にさらすことそのものなのでお恥ずかしい限りです。いつかこのような時が来るものと覚悟しておりましたので、できるだけ真摯な対応を心がけたいと存じます。

      1. まず、2室支配星の太陽は山羊座19°26′。偶数星座の山羊座に在住しているので、太陽の力・ここでは2室の幸運が強く出にくいことがある
      →その通り、幸運があったとしても現れ辛い配置だと思います。

      2.2室支配星の太陽は山羊座19°26′。太陽領域にあるので、2室の幸運力が発動する時はストレートに出る
      →ストレートに発現するでしょう。ただし、幸運力という形になるとするならば第2室や第2室支配星が良い状態にある場合となります。私の場合は凶星である太陽支配という段階で、割合厳しい家庭であることがわかりますが、第8室から水星と金星のドリシュティがあることで、厳しいながらも優しさとコミュニケーションのある家庭であることがわかります。

      3.2室支配星の太陽は山羊座19°26′。星座度数の真ん中から後半に位置し、太陽・2室幸運の威力はフルパワーではなくても半分程度実感するのではないか?
      →そうですね。太陽が放つ力は相手に磨きをかけるものです。磨きとは痛みを伴うものです。私が育った家庭は決して楽しいものではありませんでしたが、そこで磨かれ性質のおかげで曲がりなりにも世間で通用する人間には成れているものと思われます。とは言え、それを幸運と表現できるかどうかは人それぞれでしょう。

      4.2室支配星の太陽は山羊座19°26′。そこは太陽にとって敵対星位であり、2室の幸運を発揮するには逆風が吹いている
      →そう言って良いと思います。(^^)

      5.その太陽に、D1では高揚で逆光の木星がアスペクトしている。D2での木星は蟹座偶数星座で月領域在住だが、
      4°20′と若い度数で力が充実し、高揚で逆光しており、多少の障害をはねのけて、2室の幸運を保護してくるのではないか。
      →「D2での木星は蟹座偶数星座で月領域在住だが…」こちらはD1ですね。(^^)太陽が敵対星座にあることにより、良かれと思ってした発言が相手に上手く伝わらず、誤解を与えてしまいがちのところ、木星が表す知による制御によって緩和されるということになると思われます。

      結論
      ugさんの2室の幸運〈富と生家族〉についての推測
      1.太陽自体の星位は敵対であり、のびのびと安らげる生家族でいらっしゃったのでは
      →凶星が敵対星座にある場合、表意が逆になるようなイメージがあるかもしれませんが、パラシャラのCH26でさらっと触れられているように、敵対星座にある場合、凶星の表意は本人・周囲共によりきついものになります。末っ子だった私は、どんな発言をしても姉・兄から必ず否定される立場でしたね。(^^)父親も必要以上に厳しい人だったので、いつもびくびく過ごしておりました。(^^)

      2.高揚逆行の木星からのとんでもない保護力が太陽に付与しており、良き生家族と経済に恵まれている。
      しかし木星は逆行しているので、今でも記憶に残っている幸運の現れ方があった?
      →保護力というのではありませんが、貧乏だと感じることはありませんでしたね。(^^)居心地の良い家庭ではなかったですが、そこから学んだことを理性で制御して生きているということになるでしょう。(^^)記憶力は良いようで、他の人が忘れてしまうようなことでも大筋を憶えており、びっくりされることがよくありますね。(^^)

      3.木星は月領域の蟹座、先祖の領域から2室支配星の太陽にアスペクトしているので、2室の幸運には先祖からの善徳・余慶の影響がある?
      →これは証明のしようがありませんが、ご先祖様からの幸徳はあると思います。本質的に善人と言って良いでしょうから(^^)

      4.木星はナクシャトラ・プシャの領域に在住しているので、その経済運や生家族からアイデア・閃き等、教えられたりする出来事や御自身の成長があった
      →先にも書いた通り、家族から受けた仕打ち(良・悪共)での成長はありますね。ただし、家族からアイデアをもらったことはないですけれど。

      >・・・以上、自分なりにD2分割図の読み解き・星の力の出やすさを意識しながらチャレンジしてみましたが、どうでしょう?
      初心者にはまだ早かったですかね (*_*;
      →とんでもないです。素晴らしいの一言です。私は後数年東京近郊にいるので、お近くならば一緒に勉強させていただきたいと考えるくらい感心し切りです。ありがとうございました。m(_ _)m

  2. 寄り道初学者 より:

    ug様

    寄り道初学者です。
    長々とコメントを送り付け、怒る事無く丁寧に添削対応をして下さり、本当に失礼しました。
    添削の内容も、勉強になりました。ありがとうございました。
    まだまだホロスコープでの見逃しがあったり、解読があやふやだったりと、未熟な面を痛感します。

    インド占星術の学習を始めた頃は水星期だったのですが、数年前からケートゥ期に入りました。
    特に変化は感じないなぁと思っていましたが、ある時、ugさんの過去の記事を読んでいくうちに、ヒンドゥー教の古典を読む必要があるのではないか感じました。
    どこかの記事を読んで、シュリーマド・バーガヴァタムを読んだ方が良いのかなと思ったのです。
    私も多くの人々と同様に、占星術の技術的な面に注目していた側でしたが、「祖霊の領域」という表現などが普通に出てくるので、占星術理解のために古典への興味が出てきたのかもしれません。
    噂で聞いていた「内面に向かう・深堀していく」といったケートゥ期ダシャーを私にも実感できたと不思議な経験でした。
    今年の年明けから、異なる著者でバガヴァットギーターを読み比べて読了し、近々なんとなく二の足を踏んでいたシュリーマド・バーガヴァタムについに挑戦してみようかと考えています。

    話しが脱線しましたが(汗)、インド占星術だけでなく、古典など色々な寄り道をしながら、自分の運命を読み解けるようになれたら良いなぁと考えています。
    …最近寄り道の入り口をあちこちで見かけるので、大変です。

    私、東京から遠く離れた九州某県住みで、ugさんとお会いできるのは厳しそうだと無念に思います。

    サイトの運営を応援しております。
    読むスピードと理解速度が遅く、寄り道もしますが、「目からウロコのインド式占星術」は私の「要追跡巡回サイト」に登録しています(笑)

    • ug(ゆーじ) より:

      寄り道初学者さんコメントありがとうございます。(^^)
      シュリーマド・バーガヴァタムは読んだことないのでわかりませんが、何かしらの学びにはなると思われます。(^^)
      私は先頃ケートゥ期から脱しましたが、ここを超えないと魂の進化は無いなと思えるくらい様々な心境を経験致しました。
      寄り道初学者さんにとって実り多きケートゥ期でありますように。(^人^)

      >私、東京から遠く離れた九州某県住みで、ugさんとお会いできるのは厳しそうだと無念に思います。

      そうですか、では何かの折に東京に来られることがあればご連絡いただければと思います。
      私もいつか九州のどこかに行くかもしれないのでその際にお会い出来たらうれしいですね。(^^)

      >「目からウロコのインド式占星術」は私の「要追跡巡回サイト」に登録しています(笑)

      当面、パラシャラ本の翻訳をするだけのサイト運営なので、
      ここに来るよりは直接パラシャラ読んだ方が学べるとは思いますが、
      寄り道初学者さんにとって何らかのヒントになる点があると良いなと考えます。
      寄り道初学者さんのクンダリー(出生チャート)も気になるので
      いつか閲覧できるチャンスがあると良いなと思います。
      今後ともよろしくお願いいたします。(^人^)