b-1-9.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter1創造21-24

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

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おお、ブラフミンよ、主は万物にあり、全宇宙が主にあります。ジーヴァトゥマとパラマトゥマ アムシャは万物にあります。 ジーヴァトゥマ アムシャが優勢なものもあれば、パラマトゥマ アムシャが優勢なものもあります。 したがって、太陽などのような惑星(またはグラハ)やブラフマ、ルドラ(シヴァ)、他、多くの化身では、パラマトマ アムシャが優勢です。 彼らの力か、シュリシャクティなどのような仲間もパラマトマ アムシャが優位となります。 他の神なる存在と他の力は、ジーヴァトゥマ アムシャを多く持ちます。

 

Note: 6つの哲学学校がインドで生まれました。 これらの1つはサーンキャ ダルシャナ(サーンキャ哲学)です。 この哲学は無神論的です。 世界の創造においてプラクリティとプルシャ(これらは女性と男性です)という2つの元素または要素を保持しています。 プラクリティは世界の主元素であり、最初の元素です。 それはニティア(または、果てしない)であり、プルシャが活動している間は活動しません。 しかし、プルシャ自身が活発なわけではなく、プラクリティ効果の発現者です。 プラクリティの機能は、プルシャの欲望を満たすことです。 彼女(プラクリティ)には 1.サトヴァ 2.ラジャス そして3. タマス という3つの資質があります:。 これらの3つは喜びと痛みの要因です。 宇宙の創造以前、または、消滅の時、これら3つは同じ状態にあります。

 

プラクリティとプルシャの結合は、プラクリティに存在するサトヴァ、ラジャス、タマスの気質に不均衡を引き起こすため、驚異的な宇宙の創造をもたらします。 プラクリティは、これら3つの要素の中で、量が増加する特定の要素を主に生成します。したがって、マハータットヴァはサトヴァの増加があるときに生産されます。これが宇宙の主な胚芽です。それは知性と呼ばれるものかもしれません。知性の品質はアハンカーラです。故に、知性はアハンカーラに変化します。全ての感覚と精神を生み出すのはアハンカーラです。アハンカーラはタマスを象徴とする無知を増やします。無知、または、タマスが大幅に増加すると、シャブダ(言葉)、スパルシャ(接触)、ループ(見た目)、ラサ(味)、ガンダ(嗅覚)にあたる5つのタンマトラが生まれます。これらは、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の五感に相当します。 パンチャマハブータ- ジャラ(水)、プリティヴィ(地)、アーカシャ(空)、ヴァーユ(風)、およびアグニ(火)、これらのタットヴァはすべてプラクリティに含まれています。プラクリティ創設に理由はありません。理由がないと見なされてきました。人には、個人の体質においてより多く持っている要素にまつわる品質があります。個人の人生はそのタットヴァに従って導かれます。精神的な力のある人は、このようなタットヴァの知識と経験に基づいて人を見ることによってのみ、人の未来を知ることができます。喜びと悲しみ、そして人生のすべての出来事は、タットヴァの比率に従って誘導されます。

 

「ヴィシュヌ プラーナ」によると、パラマトゥマ パラブラフマの始まりは、プルシャ、アビャクタ(プラクリティ)、ヴャクタ(カルヤまたは動作)であり、マハータットヴァはそれとは別です。 「カーラ」は神からもたらされた至高です。 マハータットヴァには、サトヴィカ、ラジャシカ、タマシカの3種類があります。 3種類のアハンカーラがここから生まれ、この3種類のアハンカーラがパンチャマハブータと感覚を生み出します。 タンマトラを産み出すのはアハンカーラです。 体を形成しているパンチャマハブータは、楽しさと悲しさ、喜びと苦痛を経験します。 タンマトラは喜びや苦痛を経験しません。 地上の存在は、サトヴァ、ラジャス、タマスの3つの資質全てが過剰です。 したがって、彼らはより多くの苦痛を経験し、非常に活発で、物事の知識に恵まれ、そして行動することに精力的です。

 

地球人類がアハンカーラの増加を得るとき、アハンカーラに包まれている故に彼は、サトヴィカの行為をしている間でさえサトヴィカ アハンカーラの結果に苦しまなければならない。同じように、人はラジャシカ アハンカーラの増加に苦しむことになります。 そして、タマシカ アハンカーラの増加があるとき、人は暴力、強盗、虐待などの邪悪な行為に関与するために身を落とし、人生とその後に苦しむことになるのです。

 

サトヴィカ、ラジャシカ、およびタマシカの性質についてのより多くの知識は、Chapter 3詩句22とそのNoteから得ることができ、パンチャマハブータについての知識は、同じChapter の詩句20とそのNoteから得ることができます。 サトヴァ、ラジャス、およびタマス質は、古代インドのヴァルナ ヴィヤヴァスタ(カースト制度)における責任を負っていました。 バラモン(僧侶階級)は、サトヴィカの資質、クシャトリヤ(戦士)とヴァイシャ(商人)はラジャシカの資質、シュードラ(農民)、はタマシカの資質を表しています。 したがって、ヴァルナの分類には、その背後に科学的且つ哲学的根拠がありました。

 

用語

  • ブラフミン:僧侶(ここではパラシャラの弟子であるマイトレーヤを意味する)
  • ジーヴァトゥマ:魂
  • パラマトゥマ:最高自我、悟りを開いた魂=神
  • アムシャ:微元素、要素
  • ジーヴァトゥマ アムシャ:魂の要素
  • パラマトマ アムシャ:神の要素
  • グラハ:可視惑星及びラーフ、ケートゥ
  • ブラフマ:創造を司るヒンドゥ教の神
  • ルドラ:爆風神、叫ぶ者(モンスーンとその後もたらされる植物の成長から、豊穣の神とのいわれもある)
  • シヴァ:破壊を司るヒンドゥ教の神
  • シュリシャクティ:利益、富、吉祥の力
  • サーンキャ ダルシャナ:サーンキャ哲学(ヒンドゥ6哲学の一派)
  • ニティア:永遠
  • プラクリティ:元素(化学における元素ではない)、物質原理(サトヴァ、ラジャス、タマスで構成されている)
  • プルシャ:純粋存在
  • サトヴァ:純質
  • ラジャス:激質(情熱質)
  • タマス:暗質
  • マハータットヴァ:大いなる真理
  • アハンカーラ:自我意識
  • タンマトラ:本質、きっかけ
  • パンチャマハブータ:五大元素(水、地、空、風、火)
  • タットヴァ:真理、要素
  • ヴィシュヌ:維持を司るヒンドゥ教の神
  • ヴィシュヌ プラーナ:ヴィシュヌを崇拝する古代文献
  • パラブラフマ:最高のブラフマ
  • アビャクタ:不知覚な根源、原始自然、顕在化していない性質
  • ヴャクタ:原始物質、顕在化した物質
  • カルヤ:仕事
  • カーラ:時間
  • サトヴィカ:純
  • ラジャシカ:激(情熱)
  • タマシカ:暗(惰)
  • シュローカ:詩句、サンスクリット語における古典的な詩節の一つ
  • ヴァルナ:色
  • ヴィヤヴァスタ:順列
  • ヴァルナ ヴィヤヴァスタ:色の順列=カースト制度(肌の色でおおよその階級がわかるためとされている)

 

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a-1-8.カースト

第一段落が本来の内容です。二段落目からはペーパーバック版ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラ英文翻訳者による解説です。

次回はChapter2 主の偉大な化身 1-4となります。

b-2-1.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter2主の偉大な化身1-4

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

 

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