c-6-6.ブリハットパラシャラホーラシャストラChapter17第4室の効果1-7

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KNラオ著清水俊介訳

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1 おお、優秀なブラフミン、私はあなたに第3室の効果を簡単に説明しました。次に第4室の影響について話します。

2 第4室の支配星が第4室にあり、ラグナの支配星もそこにあって、吉星にドリシュティされている場合、誕生者は室の完全な幸福を楽しむでしょう。

3 第4室の支配星が自身の星座、自身のナヴァマムシャ、そして高揚の星座にある場合、誕生者は土地・輸送手段・家・楽器所有という快適さを手に入れます。

4 第10室の支配星が第4室の支配星と共にケンドラまたはトリコーナにある場合、誕生者の家は特別な素材の漆喰で塗られた境界塀で飾られていると話されるべきです。

5 第4室の支配星が吉星であり、他の吉星からドリシュティされており、水星がラグナにある場合、誕生者は親族に愛されています。

6 第4室に吉星があり、その（第4室）支配星が高揚の星座にあり、母を表す星（月）に力が与えられている場合、それは母の長寿の印です。

7 第4室の支配星と金星がケンドラにあり、水星が高揚の星座にある場合、母親の完全な幸福があります。

用語

ブラフミン：僧侶（ここではパラシャラの弟子であるマイトレーヤを意味する）
支配星：太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座・木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
ラグナ：人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
自身の星座：太陽-獅子座、月-蟹座、火星-牡羊座・蠍座、水星-双子座・乙女座、木星-射手座・魚座、金星-牡牛座・天秤座、土星-山羊座・水瓶座
ナヴァマムシャ：ナヴァームシャ、9分割
高揚する星座：最高星位にある星を高揚しているという、太陽：牡羊座0-10度、月：牡牛座0-3度、火星：山羊座0-28度、水星：乙女座0-15度、木星：蟹座0-5度、金星：魚座0-27度、土星：天秤座0-20度
ケンドラ：第1室（本人）・第4室（家・乗り物）・第7室（パートナー）・第10室（仕事）のこと、人生で目に見えやすい4つの要素を表す室をこのように呼ぶ
トリコーナ：当該星から数えて1番目（本人）、5番目（創造と息子）、9番目（希望）の室　※トリとは3つという意味。本来は第1室・第5室・第9室を指すが、第1室はケンドラなので、トリコーナという場合、通常は第5室・第9室を指す。
ドリシュティ：見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている　※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。（パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています）

解説

第4室が幸福感に関わりがあることがわかる詩句です。また、母親に関する幸福についても第4室から読み取れると、これらの詩句では語られています。詩句4の「彼自身のナヴァマムシャ」とは9分割図においてその星の支配星座にあるということ、また、「特別な素材の漆喰で塗られた境界塀で飾られている」については、単に豪邸と訳している書物もあります。

参考

室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

上

中

下

ドリシュティについて

高揚・自身の星座について