c-6-7.ブリハットパラシャラホーラシャストラChapter17第4室の効果8-14

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KNラオ著清水俊介訳

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8 太陽が第4室、土星と月が第9室、火星が利益の室にある場合、誕生者は牛と水牛を所有するという幸運を得ます。

9 第4室に可動星座があり、第4室の支配星と火星が第6室か第12室にある場合、誕生者は無言症になります。

10-14ラグナの支配星が吉星で第4室の支配星が減衰の星座にあり、第4室の象徴体が第12室にあり、第4室の支配星が第11室にある場合、誕生者は12年目に乗り物を手に入れると予測されるべきです。もし太陽が第4室にあり、第4室の支配星が高揚の星座で金星と一緒にいるなら、その人は32年目に乗り物を得るでしょう。第10室の支配星が第4室の支配星と一緒にいて、彼が高揚するナヴァマムシャにいる場合、誕生者は42年目に乗り物を手に入れるという幸福を得るでしょう。そして、利益の室の支配星が第4室に、第4室の支配星が第11室にあると、誕生者は12年目に乗り物による利益を得ます。第4室が好ましい影響の下にある場合、その効果は縁起が良く、悪い影響の下にある場合、これらは不吉になります。

用語

利益の室：第11室のこと
可動星座：牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座　※他に固定星座として牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座、二重星座として双子座・乙女座・射手座・魚座がある。
支配星：太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座・木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
吉星：満ちていく月・吉星と共にある水星・木星・金星
減衰の星座：最低星位にある星を減衰しているという、太陽：天秤座0-10度、月：蠍座0-3度、火星：蟹座0-28度、水星：魚座0-15度、木星：山羊座0-5度、金星：乙女座0-27度、土星：牡羊座0-20度
第4室の象徴体：金星
高揚の星座：最高星位にある星を高揚しているという、太陽：牡羊座0-10度、月：牡牛座0-3度、火星：山羊座0-28度、水星：乙女座0-15度、木星：蟹座0-5度、金星：魚座0-27度、土星：天秤座0-20度
ナヴァマムシャ：ナヴァームシャ、9分割
利益の室：第11室のこと

解説

詩句8について、牛と水牛を所有するということは、農作業に利用するための家畜と共に、自前の乳製品を所有するということでもあり、この詩句が述べられた時代はもちろん、現代のインドにおいても富める家の象徴です。現代の日本において牛や水牛を所有することは稀ですので、農作業用トラクターや飲んだり食べたりする為の食品加工システムと材料の所有と考えると理解しやすいでしょう。

詩句10-14の「第10室の支配星が第4室の支配星と一緒にいて、ナヴァマムシャにて高揚している場合」について、翻訳した英文書では第10室が主語であり、その流れがナヴァマムシャまで続いるためそのまま訳しております。ですが、他の英文書及び日本語にて電子出版されているものでは第4室が主語であり「第4室の支配星が高揚するナヴァームシャ」と書かれています。そもそもここで取り上げられた詩句は第4室について述べられているものなので、当該詩句については「第10室の支配星が第4室と共にあり、第4室の支配星がナヴァームシャにおいて高揚している場合に、42年目に乗り物を手に入れる」ということだと理解しております。

参考

室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

上

中

下

高揚・減衰の星座について

ナヴァマムシャ（ナヴァームシャ）について