c-8-2.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter21第8室の効果8-15

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

8-13 第8室の支配星がケンドラにあり、ラグナの支配星が弱い場合、誕生者の寿命は20~32年になります。第8室の支配星が減衰星座にある場合、第8室が凶星によって占拠されている場合、ラグナの支配星が弱い場合、誕生者の寿命は確実に短くなります。第8室の支配星が凶星と結合しており、第8室が凶星によって占拠され、第12室が凶星によって占拠されている場合、誕生者の死は即座に起こります。凶星がケンドラかトリコーナに落ち、吉星が第6室か第8室にあり、減衰した第8室の支配星がラグナを占める場合、誕生者は即座に死にます。第5室、第8室、第8室の支配星が凶星と結合していると、誕生者の寿命は非常に短くなります。 第8室の支配星が第8室自体にあり、月が凶星と一緒にいて、彼女(月)に吉星からのドリシュティがない場合、1か月以内に死が起こります。

14-15 ラグナの支配星が高揚星座にあり、月が第11室にあり、木星が第8室にある場合、その人が長生きすることは間違いありません。ラグナが非常に強く、ケンドラから吉星にドリシュティされている場合、誕生者は富と美徳とともに長生きします。

 

用語

  • 支配星:太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座・木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
  • ケンドラ:第1室(本人)・第4室(家・乗り物)・第7室(パートナー)・第10室(仕事)のこと、人生で目に見えやすい4つの要素を表す室をこのように呼ぶ
  • ラグナ:人の誕生時に東の地平線方向に現れる天空の1点 ※この詩句においてはラグナが入っている第1室のこと
  • 減衰星座:最低星位にある星を減衰しているという、太陽:天秤座0-10度、月:蠍座0-3度、火星:蟹座0-28度、水星:魚座0-15度、木星:山羊座0-5度、金星:乙女座0-27度、土星:牡羊座0-20度(各星が減衰する範囲)
  • 凶星:太陽・欠けていく月・火星・土星、凶星と共にある水星
  • 結合:星同志が同じ室にあること
  • トリコーナ:第1室(本人)・第5室(創造と息子)・第9室(希望)等三つの室のこと ※トリとは3つという意味。本来は第1室・第5室・第9室を指すが、第1室はケンドラでもあるので、トリコーナという場合、通常は第5室・第9室を指す。
  • 高揚星座:最高星位にある星を高揚しているという、太陽:牡羊座0-10度、月:牡牛座0-3度、火星:山羊座0-28度、水星:乙女座0-15度、木星:蟹座0-5度、金星:魚座0-27度、土星:天秤座0-20度
  • ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)

 

解説

詩句14-15について、「ラグナが非常に強く、ケンドラから吉星にドリシュティされている場合…」とありますが、同じケンドラでも第4室・第10室から吉星がケンドラに100%のドリシュティすることはありえません。このような文言に触れた時には即座に「第7室からのドリシュティのことを指している」と思い浮かぶようになると、ジャンマ・クンダリー(出生図)を見た時の判断が早くなるでしょう。

 

参考

各室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

a-2-5.室の位置と表意ー上

a-2-6.室の位置と表意ー中

a-2-7.室の位置と表意ー下

減衰・高揚星座について

a-2-9.星の居心地

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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次回は

c-8-3.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter22第9室の効果1-9

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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