c-6-4.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter16第3室の効果1-11

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インド占星術を学びたいならば一番最初に読むべき基本の基!
この本の内容が理解できなければ、そもそもこの世界に足を踏み入れないほうが良いでしょう!

KNラオ著  清水俊介訳

インド式占星術の教則本はAMAZONで容易に手に入ります。多くの本に触れてインド式占星術の世界を感覚的につかめるようになることが、習得する上での近道となるでしょう。皆さまが多くの良書に出会えるようお祈りいたします。

 

1 ブラフミンよ、ヴィクラマバーヴァ(第3室)の効果について説明します。 第3室が吉星の結合またはドリシュティを持つ場合、その人は勇敢で勇気があり、弟に恵まれます。

2 ブラトゥラバーヴァの支配星が火星と共に第3室にドリシュティするか、または第3室にある場合、その誕生者は弟に恵まれることを指摘しておく必要があります。

3 これら2つ (火星と第3室の支配星) が凶星と関連している場合、または悪の星座にある場合、兄弟の破壊がすぐに発生します。

4-4-1/2 第3室の支配星が女性の星(月、金星)で、この室に女性の星がある場合、誕生者には妹がいて、同様にこの室の支配星が男性の星で、男性の星がそこにある場合、彼は弟に恵まれ、室が男性と女性の星両方で占められる場合、彼は弟と妹両方の祝福を受けます.。しかしその効果は、強さと弱さに基づいて予測する必要があります。

5-6 火星と第3室の主が第8室にいる場合、彼らは出生者の弟の破壊者であり、第3室の象徴体である火星と第3室の支配星がケンドラまたはトリコーナ、または高揚の星座、または彼ら自身の星座か友好的な区分にいる場合、弟の幸福が予測されます。

7-11 水星が第3室にあり、第3室の支配星が月と共にあり、この室の象徴体である火星が土星と一緒にいる場合、その住人は死ぬ兄弟になります。第3室の象徴体である火星がラーフと結合しており第3室の支配星が減衰星座にある場合は弟が失われますが、誕生者の前に 3 人の兄がいます。 兄弟の室(第3室)の支配星がケンドラにあり、象徴体である火星が木星と共に彼(火星)の高揚星座である出生図のトリコーナに配置されている場合、出生者には12 人の兄弟が知られているはずです。 これらのうち、出生者の兄二人と、彼から3番目、7番目、9番目、12番目の兄弟が亡くなり、残りの6人の兄弟は長生きします。

 

用語

  • ブラフミン:僧侶(ここではパラシャラの弟子であるマイトレーヤを意味する)
  • 吉星:満ちていく月・吉星と共にある水星・木星・金星
  • 結合:この場合はその室に星があること(通常は2つ以上の星が同じ室にあること)
  • ヴィクラマバーヴァ:第3室のこと
  • ドリシュティ:見るということ、星は自身が位置する室から数えて7番目の室を見ている ※火星は自身のいる室から数えて4番目・7番目・8番目の室に、木星は5番目・7番目・9番目、土星は3番目・7番目・10番目に、それぞれ100%のドリシュティをするとされています。(パラシャラホーラシャストラ等の古典では火星は4番目と8番目、木星は5番目と9番目、土星は3番目と10番目が100%のドリシュティであり、7番目は100%ではないとされています)
  • ブラトゥラバーヴァ:第3室のこと
  • 支配星(支配星座および自身の星座):太陽-獅子座・月-蟹座・火星-牡羊座と蠍座・水星-双子座と乙女座・木星-射手座と魚座・金星-牡牛座と天秤座・土星-山羊座と水瓶座を支配している
  • 凶星:太陽・欠けていく月・火星・土星、凶星と共にある水星
  • 悪の星座:本来星座に善悪はない、この場合は第6・8・12室に位置する星座のことと思われる
  • 女性の星:月・金星
  • 男性の星:太陽・火星・木星
  • ケンドラ:第1室(本人)・第4室(家・乗り物)・第7室(パートナー)・第10室(仕事)のこと、人生で目に見えやすい4つの要素を表す室をこのように呼ぶ
  • トリコーナ:当該星から数えて1番目(本人)、5番目(創造と息子)、9番目(希望)の室 ※トリとは3つという意味。本来は第1室・第5室・第9室を指すが、第1室はケンドラなので、トリコーナという場合、通常は第5室・第9室を指す。
  • 高揚する星座:最高星位にある星を高揚しているという、太陽:牡羊座0-10度、月:牡牛座0-3度、火星:山羊座0-28度、水星:乙女座0-15度、木星:蟹座0-5度、金星:魚座0-27度、土星:天秤座0-20度
  • 友好的な区分:友好星座のこと
  • 減衰する星座:最低星位にある星を減衰しているという、太陽:天秤座0-10度、月:蠍座0-3度、火星:蟹座0-28度、水星:魚座0-15度、木星:山羊座0-5度、金星:乙女座0-27度、土星:牡羊座0-20度

 

解説

7-11詩句の最後の部分ですが、兄が二人いる時点で少なくとも出生者は3人目の兄弟なので、全12人兄弟の場合、出生者から数えて12番目の兄弟というのはありえません。英文では「彼から」とされていますが、単純に上2人と3番目、7番目、9番目、12番目の兄弟という意味かもしれません。

 

参考

室の意味については下記記事にて説明しております。ここでの詩句と文言が違う場合がありますが、これは日本人にとって意味を捉えやすいように意訳している部分があるからです。室が意味する物事は限定的ではありません。幅広く捉えるための参考になるでしょう。

a-2-5.室の位置と表意ー上

a-2-6.室の位置と表意ー中

a-2-7.室の位置と表意ー下

高揚・減衰・自分自身の星座・友好星座について

a-2-9.星の居心地

ドリシュティについて

a-3-1.星の視線(ドリシュティ)

 

※翻訳元であるペーパーバックのこのChapterにはわかりやすい解説がついています。気になる方は下記の原著を当たられると良いでしょう。(著作権問題があるためノート部分の翻訳を掲載することはありません)

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次回は

c-6-5.ブリハット パラシャラ ホーラ シャストラChapter16第3室の効果12-15

となります。

※筆者は日本国内および世界における全ての宗教団体とは一切関係ありません。

※サンスクリット語で書かれた原典から英語、英語から日本語への翻訳となっているため、齟齬の可能性をご理解の上、インド式占星術学習の参考にしていただければ幸いです。尚、サンスクリット語から日本語に直接翻訳された書物が下記の電子出版物となります。

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